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2014/09/13

バングラデシュ・コンサルタントのビジネス情報!vol. 1 〜会社設立で知っておきたいこと

バングラデシュでの会社設立に関しての3つの誤解

「それは先に言って欲しかった・・・」

こう嘆く企業の経営者や担当者の方は、たくさんおられると思います。「始めから知っていれば、こんなに遠回りをしなくても良かったのに」と、頭を抱える企業の経営者の姿も良く目にします。外国企業・投資家のバングラデシュでの会社設立・事業立ち上げに関しての法規制は、多様な法制度と複数の関係省庁に跨がり、簡単なようでいて非常に複雑なものとなっています。日本における会社設立と同じように単純に考えていると、思わぬ「落とし穴」にはまってしまう恐れもあるのでご注意ください。

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誤解その1:会社の資本金は小額でも良い?

バングラデシュの会社法には、最低資本金制度はありません。従って、20万円程度の資本金でも会社設立は可能です。しかし、会社は設立できても、実際に事業が開始できるとは限らないのが難しいところです。例えば、日本人が現地で滞在するのための投資家ビザや労働ビザを取得するためには、バングラデシュの投資庁(Board of Investment, BOI)からの推薦状を必要としますが、BOIは5万ドル以上の外国からの資本送金を適格審査の要件にしています。このため、無給の役員として短期間の出張で対応するのではなく、日本人が長期で現地の事業に関わる場合、現実問題として資本金は最低5万ドルは必要となります。

誤解その2:日本人100%では会社設立はできない?

外国人による100%出資の会社設立は、一部業種を除き、認められています。「バングラデシュ人の出資者がいないと会社設立できない。私がパートナーになってあげましょう。」というような勧誘があった場合にはご注意ください。本当に信頼できると思えるパートナーであれば問題ありませんが、良く知らないままに現地の企業や人を株主に加えることは後々のトラブルになる恐れがあります。現地での事業形態や戦略に応じて、いろいろなシナリオを想定し、適切な資本戦略を選択されることをお勧めします。

誤解その3:日本人一人でも現地で事業を開始できる?

外国人である日本人が一人で会社を設立し事業を始めることには、次の課題があります。まず一般的な会社であるPrivate Limited Companyの場合、株主は最低2名、役員も最低2名必要です。日本人が現地法人で従業員として働く場合には労働ビザが必要となりますが、その基準として外国人1名に対し、現地の従業員をサービス業では5名、製造業では20名雇用する必要があります。

このようにバングラデシュで小さく事業を始めようとしても、実際には困難です。特に、少ない資本で社会起業をお考えの方には、最初のハードルが高いと言えましょう。

弊社では、そのような課題を少しでも軽減するための様々なサポートも行っています。

日本人向けコーワーキングスペースAkari Hub: http://cocorobd.com/info/73

文責:古川 拓

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