ダッカ市内のミルプールにある社会的企業、Basha.へ訪問してきました。Basha.の特徴は、人身売買等のリスクに晒されている女性たちのために、仕事を通じて持続可能な生活を提供します。2011年に起業し、現在20人の女性を雇用。マイメイシン、ヴァルガにOfficeを構え、毎年売上は伸び続けています。
Bashaは、リサイクルサリーを利用した「カタ」と呼ばれる、おしゃれな刺繍工芸品や、ブランケット、スカーフ、テーブルクロス、アクセサリーなどを生産し、WEB通販で、カナダ、デンマーク、香港、オランダ、イギリス、米国などに販売しています。
「マザール」という場所からレスキューされた彼女たちは「SIM」というNGOが提供する職業訓練プログラム(CUP)で、最長2年の「カタ」製造トレーニングを積んだ後、Basha.に雇用されます。Basha.の売上の一部を、CUPへ還元するなど、NGOと社会的企業が有機的に役割分担をしています。
かつて、道端に住み、食べるものに困り、妊娠中も暴力を振るわれ、日々、子供と自分自身の身の危険を感じながら生きていた彼女たちにとって、定期的な収入機会を得て、普通の営みが出来るようになった”インパクト”は計り知れません。
「ある日、知らない人に連れていかれて、自分は売られた。
毎日毎日、売春を強要された。
Basha.に見つけてもらえたことで、自分の人生は変わった、
本当に感謝している」と一人の女性は話してくれました。
ここで収入を得る事によって
「住所を言える事」
「食べ物があること」
「子供に教育を受けさせられること」
ささやかな、その ひとつ…ひとつ…が、彼女たちは、【喜び】だと話してくれました。
ある女性に[あなたの将来の夢は?]と尋ねたところ
「自分と同じ境遇に合っている人達の助けになりたい」と、
日本人の私達に大切なメッセージを教えて下さいました。
より多くの女性が雇用され、1人でも多くが女性が、自分の人生を歩めるようになる事を、心より応援したいと思います。
Bashaの製品1枚1枚には、彼女達の物語があります 。過去を受け止めて、心強く生きて行く彼女達をこれからも応援していきたいと思います。
ご案内頂いたJICA協力隊員の金子さん、本当にありがとうございました!