バングラデシュ西部のラジシャヒ管区の奥地に向かって、牛車に揺られること30分、マスタードの黄色い花畑の向こうに突如現れたのが、空を向いて整然と輝く1000枚のソーラーパネルでした。これが無電化地帯の電化の切り札として、バングラデシュ政府が推進しているミニ・グリッドと呼ばれるソーラー発電装置で、周囲の1500世帯に対して電気を供給するものです。
ミニ・グリッドは、全国に現在7件が建設中ですが、ラジシャヒにあるこの施設はHydron Bangladeshというバングラデシュの社会起業家がバングラデシュ政府、世界銀行とアジア開発銀行の支援を受けて推進しており、今年2月に完成して配電サービスが始まるそうです。 ドイツ製の最新の設備を導入したシステムは圧巻で、田園に降り立った宇宙船のような感じでした。電気が通じるようになることで、この地域の方々の生活は大きく変わるでしょう。今後が楽しみです。